24年12月 除夜の鐘の数の意味は?

あっと言う間に大晦日を迎える12月に入りました。1月1日に発生した北陸能登地方の地震や救助に行こうとする海保の飛行機の衝突のニュースが飛び込み、2024年は大変な始まりでした。改めて被災された方々にお見舞いを申し上げますとともに亡くなられました住民の方々や海保の方々のご冥福をお祈り申し上げます。世界的な小澤征爾さんや西田敏行さんがなくなり、自民党内の裏金問題がとりだたされ、政府がガタガタしているすきに中国軍機の我が国の領空侵犯。特にテレビで頻繁に流れている闇バイトでの強盗事件は喫緊に解決していただかないと落ち着いていられない問題だと思います。そんな中でもパリ五輪での日本選手の活躍、何より米国ドジャースでの大谷選手の活躍には日本中が沸いておりました。政治では、本年9月27日に自民党総裁選で石破氏が選出され10月1日に首相に指名され石破内閣が発足されました。何やら私たちの知らないところで人選が行われ議会制民主主義による我が国でのシステムではいたしかたないと分かっているもののモヤモヤした気分になるのは皆様も同じだと思います。経済では、昔は新しい500円玉が発行された時、お釣りなどで手に入ただけで皆でワイワイ騒いだものでしたが、今回の新紙幣発行では、原因が分かりませんが私の周りではあまり盛り上がっておらず、何か余裕のなさを感じるように思います。そんな1年の締めくくりとして、新たな年の始まりを教えてくれる除夜の鐘。私達にはごく自然に浸透している文化の一つですがその意味は何なのでしょう。今回は私の浅い知識で恐縮ですが除夜の鐘についてお話したいと思います。除夜の鐘とは大晦日の夜に近隣の寺で梵鐘(ぼんしょう)と呼ばれる釣鐘(つりがね)をつくことです。これは仏教の教えに基づき1年の終わりに鐘を鳴らすことで、すべての悩みや苦しみといった煩悩を除くと言われています。鐘をつく回数は108回で、これは人間がもつ煩悩の数だとされており、鐘を鳴らすことで、新年の始まりから煩悩に惑わされないようにという願いが込められています。この108の内訳は?と言いますと私たちが普段使っている五感(視覚・聴覚・触覚・臭覚・味覚)に加え「意識」いわゆる直感や勘などを加えた六感を仏教界では六根(ろっこん)と呼んでいます。この六根の状態を一つづつ「好(良い状態)・悪(悪い状態)・平(普通の状態)」と表し、さらにこの3つの状態を「浄(綺麗な状態)・染(汚い状態)」で表します。これで六根(六)×良悪平状態(三)×浄染状態(二)=36に(過去・現在・未来)の3を掛けることで108になります。これが除夜の鐘の数だと言われています。大晦日に除夜の鐘が響きわたるのは、これまで過ごした1年の煩悩を除き、新しい状態で1年のスタートを切るためという願いを込めて育てられた日本人特有の文化です。今までラジオやテレビから何となく聞いて終わっていた除夜の鐘も、鐘をつく意味を知ることで自身の1年を振り返り、「来年は今年以上に素敵な年を迎えられますように」と気持ちを込め、除夜の鐘が鳴り終わるまでの間の少しの時間に見つめなおすのも良いかもしれません。

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